診療科

病理診断・臨床検査科

3つの部門からなる当センターは、円滑なチーム医療、医療(検査)の質向上と効率化、24時間対応、情報発信の機能強化を検査センターの理念として掲げ、信頼性の高い検査の提供に努めております。

基本情報

診療科について

病理診断科

病理診断科では、患者さんの体より採取された病変の組織や細胞からガラス標本を作製し、病理診断、細胞診断を行っています。当院では、複数の常勤病理専門医および細胞診スクリーナーが在籍することで、年々増加する検体量にも対応し、万全の体制で診断にあたっています。
特に患者さんのベッドサイドでの迅速診断や、手術中の迅速診断には力をいれています。

組織診断

外来で採取される生検材料や、手術で採取される臓器の良悪性を含めた最終の確定診断を行います。手術中の迅速診断や細胞診検体を用いたセルブロック診断、他院での病理診断へのセカンドオピニオンなどにも対応しています。

細胞診断

比較的低侵襲で採取される細胞診検体の診断を行います。組織診では診断できない場合に、細胞診で確定診断されることもあります。ベッドサイドでの迅速細胞診、手術中の迅速診断にも対応しています。

病理解剖

残念ながら患者さんがお亡くなりになった場合に、最終的な死因の究明を目的に行われます。

  • 検体数の推移
  • 複数の病理医による診断

検体検査部門

検体検査では、患者さんより採取された血液、尿などの検体から、病気の診断、治療効果の判定などに利用される様々な検査値をデータとして臨床医に提供します。
救急外来を含めた24時間の対応で、迅速かつ正確な報告を行っています。

血液生化学検査

血液検査には、血球算定、形態学的検査および血清中の物質を化学的に分析する生化学検査などがあります。
貧血の有無や、肝機能、腎機能、心機能など多岐にわたって検査しています。さまざまな病気の治療効果判定、経過観察、予後推定にも欠かせません。

尿・便潜血検査

尿のpHや尿蛋白、尿糖、潜血の有無などを検査しています。尿の一般的な性状、浮遊細胞や不溶成分は、腎・尿路系の病態を強く反映します。
便潜血検査は、大腸がんのスクリーニングや消化管からの出血を調べるのに有用です。その他にピロリ菌検査、妊娠反応検査などを行っています。

輸血検査

当院は数多くの手術を行っており、血液製剤の使用単位数も年々増加しています。輸血管理室では緊急手術にも対応できるよう、迅速な検査と血液製剤供給に心がけています。
また、ヒューマンエラーを防止するため、輸血管理システムと職員によるダブルチェックを実施しています。

微生物検査

様々な感染症の原因菌の確定のため、認定微生物検査技師が中心となり検査しています。感染制御専門医の指導のもと、病院内における多剤耐性菌の動向を確実に把握する活動に努め、適正な感染症・感染対策の実行に貢献できるよう努力しています。

  • 血液生化学検査
  • 微生物検査

生理検査部門

生理検査部門では、心エコー検査、血管(下肢動静脈、腎動脈)エコー検査、腹部エコー検査などの超音波検査、心電図検査および睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査などを行っています。検査技師18名(うち超音波検査士10名)が従事しており、高精度な検査結果を迅速に報告しています。

超音波(エコー)検査

心エコー検査では、心臓の形や大きさ、全体像、動き具合、心臓の中を流れる血液の流れ方を見ることができます。
下肢動静脈エコーでは、下肢の血管に血栓等による狭窄や閉塞がないかどうかを検査します。腎動脈エコーは、高血圧などの疾患が腎臓に由来するものか否かを判定するのに役立ちます。 腹部エコーは、腹腔内のほぼすべての臓器についての腫瘤(癌など)、ポリープ、結石の検出や質的診断、脂肪肝や肝硬変などの肝疾患の診断などに有用な検査です。その他に、経食道心エコーなども行っています。

心電図検査

心電図は、心臓の筋肉の活動を電気信号に変換し、記録します。心筋の状態や脈の不整などがわかります。不整脈の検出に有効な24時間心電図(ホルター心電図)も最新型の機器を採用して患者さんの負担が少なく、精度の高い検査を行っています。古くからある検査ですが、心臓の検査としては現在でも必須の検査です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査

メタボリック症候群の増加とともに増加している睡眠時無呼吸症候群の検査を行っています。眠っている間に、呼吸がどの程度の頻度で止まるかを計測し、記録します。1泊2日の入院での検査です。

  • 心電図検査
  • 超音波検査