先端画像医学センター

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ご紹介いただく先生方へ

−寒さにご用心−

  いつも先生方には、ご紹介をいただきまして誠にありがとうございます。

  暖冬と言われていますが、ここ最近はぐっと寒さが増してまいりました。寒さはFDG-PET検査に影響をあたえますので、今回改めてご案内させていただきます。

  図1では、FDGの集積が鎖骨上窩から傍椎体領域を中心に認められます。非常に強い集積です。この症例のCT像(図2)をみていただくとFDGの集積が脂肪の存在するところで認めることがわかります。

  この現象は「褐色脂肪」という、エネルギーを代謝する脂肪組織が、寒冷で刺激されFDGをたくさん取り込むことによっておこります。その存在部位は鎖骨上窩から傍椎体領域、さらには副腎の周囲などです。

  この「褐色脂肪」は熊などでは冬眠の際の体温維持に用いられているようですが、ヒトでの機能についてはまだ十分な研究は進んでいません。FDG-PET検査で困るのは、一度刺激されると、検査施設で室温を上げてもその代謝亢進はなかなか止まらないことと、一度褐色脂肪に入ったFDGは、いくら待機時間中に暖めても移動しないことです。この為、鎖骨上窩リンパ節の検索などの時には、誤診の大きな原因になりかねません。ご紹介いただく患者さんには冬場の防寒を十分にしていただきたくご指導を賜りますようお願い申し上げます。

  首筋と手のひらには褐色脂肪の受容体があると言われておりますので、マフラーや手袋の着用は効果的だと思われます。比較的若い、やせ形の女性で褐色脂肪は活性化しやすいようですので、この様な体形の患者さんの場合は特に注意をお願い申し上げます。


仙台厚生病院先端画像医学センター長 山口 慶一郎



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